PS3のYLODの復旧作業 ※YLODは必ず再発します。
2022.02.26 修理速報 PS3/4 YLOD復旧 , PS3
2/25(金)は、PS3のYLODの修理についてです。
YLODとは、電源を入れても数秒後に赤色のランプが点滅して電源が落ちるといった症状です。
電源を入れてから何秒後に赤色のランプが点滅するかによって症状がことなってきたりもしますが、基本的にはGPUやCPUのはんだクラックと呼ばれるものが原因となります。
では、そのはんだクラックをどう直すのかというと…
GPUやCPUを直接ヒートガンで炙ります。
嘘のような修理方法ですが、YLODの主要な修理方法の一つですね。
他にもオーブンで炙るといった方法もあるのですが、そちらはGPUやCPU以外の部品まで一緒に炙られてしまうので、リフローでの修理としてはヒートガンが一番成功率が高い手法と考えられます。
なお、ヒートガンの変わりにドライヤーで炙るという方も中にはいらっしゃるようですが、GPUを接着しているはんだを溶かす必要があるので、ドライヤーでは火力が足りません。
YLODを自分で修理してみようという方はヒートガンでの修理をお勧め致します。
では、実際の修理へと移りましょう。
GPUやCPUはメイン基板についているので、PS3を全分解する必要があります。
カバーを開け、ディスクドライブや電源ユニットを取り外し、冷却ファンを取り外し…
とかなりの分解工程が必要になりますので、ネジの種類と位置、ケーブルの差し忘れなどをしないように注意が必要ですね。
メイン基板を取り出したら、GPUとCPUの上で固まってしまっているグリスを綺麗に拭き取ります。
お次はGPUとCPUにフラックス(はんだ促進剤)を流し込みます。
後は、メイン基板を出来るだけ水平な状態に保ってヒートガンで炙っていきます。
この時の温度や時間によって、修理成功率が変わってきます。
高温で炙りすぎるとGPUやCPUが駄目になってしまいますし、炙る時間が足りないとYLODが直らなかったり、即座に再発したりします。
加減が難しいですね。
加熱後は、はんだが完全に固まるまで動かさずに冷却。
下手に動かすと完全に使い物にならなくなってしまうので要注意です。
冷却後は組み上げて、動作確認。
青色のランプは問題なく点灯するようになるも、映像が出てくれない…
HDMI側の問題かとも思いましたが、AVケーブルでも出力しないので、GPU内のはんだが上手くくっ付いてくれなかったのかもしれません。
もしくは冷却後のフラックスの清掃が甘かったのか…
ともあれ、もう一度だけ炙り直してみて、念入りに清掃もしてみます。
今度こそはと祈るように起動スイッチを入れると今度は映像出力してくれました。
ゲームディスクも読み取って、一通りの動作は確認出来ましたので、YLODの復旧成功です。
YLODは、PS3の排熱性の悪さが原因で起こっているため、その原因をどうにか出来ない限りは必ず再発する故障です。
そのため、基本的には急に電源が入らなくなってしまったPS3のデータのバックアップを取るためのものとお考えください。
データのバックアップが取れるだけでも構わないという方は、一度ご相談して頂ければと思います。
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