本日は、PS2のピックアップレンズの交換です。
お持ち頂いていたPS2は、ゲームディスクの読み取り自体は出来ていたのですが、一部ゲームソフトにおいて読み込みが遅いとのこと。
部品の劣化によるものはあるかと思われますので、レンズ自体は使用出来るのですが新しいものと交換させて頂きました。
今回ご依頼があったのは、SCPH-30000。
薄型になる前の型番のもので、SCPH-10000番台と比べると致命的なバグや不備なども改善されているので、比較的使用しやすい型番のものです。
とはいえ、発売からは既に20年以上経過しているもの。
色々なところに経年劣化による不具合が出ていてもおかしくありません。
部品が手に入る間に、予防保全の意味合いで部品交換をするのも良いのかもしれませんね。
まぁ、ピックアップレンズ部分の交換となると結構なお値段になるので、中古動作品を買った方が良いのかもしれませんが…
ともあれ、レンズの交換へと移りましょう。
PS2は、本体裏の隠しネジを8本外せば、簡単に外装カバーを開けることが出来ます。
ただし、外装カバーにリセットスイッチ、イジェクトスイッチのケーブルが繋がっているので、勢いよく引っ張って断線させないように注意が必要です。
ケーブルの長さ自体には結構余裕があるので、今回は外さないまま作業してしまいます。
外装カバーを外せば、ヒートシンクとディスクドライブが並んでいるのが見えてきます。
ディスクドライブも何本かのネジで蓋をしてありますが、特殊ネジもなければケーブルなども繋がっていないので、簡単に取り外すことが出来ます。
こうして、ディスクドライブのカバーを外すとお目当てのピックアップレンズが見えてきます。
ピックアップレンズは画像赤丸のネジを外せば簡単に分離可能です。
本体後ろ側のカバーまで外さないで済むので有難いですね。
さて、問題はここからです。
ピックアップレンズの部品の中にレーザーダイオードと呼ばれるものが使用されているのですが、これが静電気に非常に弱いです。
ケーブルの脱着の際には、画像赤丸部分にはんだを盛っておかないと静電破壊されてしまう恐れがあるので、要注意です。
また、取り付け後にはこのはんだは除去しないとピックアップレンズが動作してくれないので併せて注意が必要となります。
ピックアップレンズ自体に問題があるのであれば、取り外しの際には気にする必要はありませんが、今回は取り外すピックアップレンズは一応問題なく使用出来るもの。
交換部品に不備があった場合に元に戻せるようはんだ作業を忘れずに行っていきます。
交換が済めば、後は仮組みをしてひとまず動作確認です。
動作確認用に持ってきて頂いていたゲームディスクを入れ、読み込みはOK。
1時間ほど動作させて見ましたが、特に問題なさそうですね。
もう少し綿密に動作確認はさせて頂きますが、ひとまずは作業完了です。
PS2の修理のご依頼は流石にもうほとんどないかとは思いますが、症状によっては対応可能なものもございます。
もちろん、部品の入手が困難なものもございますので、対応が難しい修理もございますが、最終手段としては、中古動作品からの部品の移植といった手もない訳ではありません。
思い出の品なので、どうしても修理したいなどありましたら、一度ご相談して頂ければと思います。
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