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今回の修理速報はNintendo 3DS LLです。いつのまにか電源を入れても起動しなくなったということでした。お預かりして電源を入れてみると、しばらく青いランプは点きますが画面は真っ暗のまま、すぐにシャットダウンしてしまいます。さて、原因は何が考えられるでしょうか？　自分で修理しようと思ったけど難しそうで諦めたということでしたが、もしあなたが修理するならどこから疑いますか？

一番に考えられるのはバッテリーの劣化で、起動に必要な電圧が供給できなくなっているということです。新品のバッテリーに交換してみましたが結果は同じでシャットダウンしてしまいました。念の為何個か新品バッテリーを付け替えてみましたが結果は同じ。もし自分で修理するなら疑わしいパーツを全部取り寄せて付け替えて試していかないといけません。
交換パーツの初期不良や修理中に誤って壊してしまうことも考えると、原因のわからない修理がいかにリスクの高い作業であるかがわかると思います。気をつけて作業すれば少なくとも壊すことはない、と言いたいところですが状態によっては、パーツを付けたり外したりするだけでどんどんコネクターやケーブルが劣化して痛んでいくこともあります。スマホスピタル博多駅前店のような修理業者や任天堂に任せるのが一番です。
両者の違いは、修理期間と復旧確率です。修理業者の場合は、部品があれば（加えて混み合ってなければ）即日～翌日には修理完了し受け取れることがほとんどです。が、メーカーではないのでシステムエラーやパーツ相性の問題で改善できないこともあります。メーカーの場合はシステムエラーなどであっても99%以上の確率で直してくれますが、郵送修理なので時期によってはかなりの期間預けることになってしまいます。
任天堂のユーザーサポートは質が高いと昔から評判なので、個人的には待てるなら任天堂が一番です。その他のメーカーは……まぁ、ピンからキリまで、といったところ。

話を戻して、バッテリーではないとすると次は液晶でしょうか？　いいえ、液晶が原因の場合は、たとえ画面が真っ暗でも勝手にシャットダウンすることはありません。今回は勝手にシャットダウンして青いランプも消えているので液晶が原因の可能性は低いと言えます。上画面だけ点いている、などの場合は下画面の新品を仮付けしてみると正常に表示されることは多いです。

最初から本命と考えていたのがスピーカーフレキシブルケーブルです。フレックスケーブルやフレキと略すこともあります。下画面からヒンジの中を通り、上画面左右のスピーカーと3D切り替えツマミ、さらに上画面と接続するパーツで、これが損傷すると電源が入らない、入ってもすぐ切れるという症状が多いです。同じ3DSシリーズでも機種によって内部構造の細かいところが違うのですが、3DS LLは幸いフレックスケーブルの仮付けしやすい構造なのでまずは仮付を行ってみます。予想通り勝手にシャットダウンすることはなくなりました。

交換で改善できることがわかったら本格的にネジを外して分解し、フレックスケーブルを取り出します。肉眼では損傷しているように見えませんでしたが……交換すれば直るのだから、見えない傷があるということですね。新品に交換して作業終了、といきたいところですがスピーカーは直接ケーブルにはんだ付けされていて、古いフレックスケーブルから新しいフレックスケーブルへ移植しなければなりません。

スマホやゲーム機の修理ではんだを使うことは多くありません。今回のように特定のパーツを交換するときだけ使うことがほとんどです。はんだが使われている箇所は主にスピーカーや充電口、バイブレーターの接続箇所。もちろんこれらのパーツでもはんだ付けされていない機種もあります。はんだじゃないほうが楽なんですが……本体容積と設計の都合でしょうかね。はんだコテ先は200℃以上になるので自分で修理挑戦したい方はやけどに十分ご注意を。

新品フレックスケーブルにスピーカーを移植して、元通り組み直していけば修理完了。調査を含めて1時間ほどでした。
結論としてはフレックスケーブルを交換すれば直りました。しかし初めての修理で原因特定からとなると、やはり少しハードルが高いのではないでしょうか。修理動画なども出回っているので簡単に見えるかもしれません。でもそうやって自分で修理してみて、結局さらに壊してしまう方が少なからずいるのです。
もちろんNintendo 3DS LLだけでなく、Nintendo Switchやスマホ、タブレットでも。

修理は経験豊富なスタッフの在籍するスマホスピタル博多駅前店にお任せくださいね！